新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1950番
古の
昔の、鹿の鳴く野辺の庵にも、心の月は曇らなかったのだ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕五百弟子品、「内秘菩薩行」の心を。
昔の、鹿の鳴く野辺の庵にも、心の月は曇らなかったのだ。
意訳
昔、鹿の鳴く野辺の庵に住んだ仏弟子たちも、内に菩薩の行を秘めて、心の月は曇らなかったのだ。
語釈・文法注
- 內秘菩薩行
- 内に菩薩の行を秘める。
- 鹿なく野邊
- 釈迦が初めて説法した鹿野苑をふまえる。
和歌
- 作者
- 慈円(じえん) 1155–1225
関白藤原忠通の子で、九条兼実の弟、良経の叔父。天台座主を四度務めた。歴史書『愚管抄』を著した。率直で多彩な歌風で、『新古今和歌集』に西行に次ぐ九十二首が入る。家集に『拾玉集』がある。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第二十・釈教歌・1950番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「五百弟子品、內秘菩薩行の心を」(五百弟子品、「内秘菩薩行」の心を)。
解説
慈円の歌。底本は結句を「くもらざりけり」とするが、「くもらざりけむ」とする本もある。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、361頁(コマ190)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日