新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1937番
紫の
紫雲の路に誘う琴の音に、つらい世を払う峰の松風よ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕摂政太政大臣の家の百首の歌に、十楽の心を詠みました時に、聖衆来迎楽。
紫雲の路に誘う琴の音に、つらい世を払う峰の松風よ。
意訳
紫雲の路へと誘う聖衆の奏でる琴の音に合わせて、峰の松風がつらいこの世の塵を吹き払う。
語釈・文法注
- 十樂
- 極楽往生の十種の楽しみ。
- 聖衆來迎樂
- 臨終に菩薩たちが迎えに来る楽しみ。
和歌
- 作者
- 寂蓮法師(じゃくれんほうし) 1139?–1202
俗名は藤原定長。藤原俊成の甥で養子となったが、定家が生まれると出家した。『新古今和歌集』の撰者に選ばれたが、完成前に没した。「三夕の歌」の一首「さびしさはその色としもなかりけり」で知られる。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第二十・釈教歌・1937番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「攝政太政大臣の家の百首の歌に、十樂の心をよみ侍りけるに、聖衆來迎樂」(摂政太政大臣の家の百首の歌に、十楽の心を詠みました時に、聖衆来迎楽)。
修辞
- 体言止め
- 体言止め。
解説
寂蓮の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、359頁(コマ189)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日