古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十九 神祇歌 1907番

岩にむす

後鳥羽院(ごとばいん)

岩にむす苔を踏みならす三熊野の山の峡のように、かいのある行く末であってほしい。

作者
太上天皇(後鳥羽院)
  1. 1熊野くまの熊野くまのくまのにまゐりてにまゐりてにまいりて奉たてまつ奉たてまつたてまつりりり侍はべ侍はべはべりしりしりし詞書
  2. 2岩いは岩いはいわにむすにむすにむす初句
  3. 3苔こけ苔こけこけふみならすふみならすふみならす二句
  4. 4三熊野みくまの三熊野みくまのみくまのののの三句
  5. 5山やま山やまやまのかひあるのかひあるのかいある四句
  6. 6行末ゆくすゑ行末ゆくすゑゆくすえもがなもがなもがな結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

〔詞書〕熊野に参って差し上げました歌。

岩にむす苔を踏みならす三熊野の山の峡のように、かいのある行く末であってほしい。

意訳

岩に生えた苔を踏みならしてたびたび参る熊野の山よ、そのかいのある行く末であってほしい。

語釈・文法注

かひ
「峡」と「甲斐」を掛ける。

和歌

作者
後鳥羽院(ごとばいん) 1180–1239
第八十二代天皇。譲位後に院政を行い、和歌所を置いて『新古今和歌集』の撰集を命じ、自らも撰歌と切継に深く関わった。承久の乱(1221)に敗れて隠岐に配流され、配所でも集の精選(隠岐本)を続けた。『新古今和歌集』では「太上天皇」と記され、三十三首が入る。
出典
『新古今和歌集』巻第十九・神祇歌・1907番
歌体
短歌
状況
詞書「熊野にまゐりて奉り侍りし」(熊野に参って差し上げました歌)。

修辞

掛詞
「かひ」。

解説

後鳥羽院の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、352頁(コマ186)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日