新古今和歌集 巻第十八 雑歌下 1813番
あはれとて
かわいいと思って育ててくれた昔は、世を背けとは思わなかっただろう。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕熊野に参詣して大峰に入ろうというので、長年育ててくれた乳母のもとに贈った歌。
かわいいと思って育ててくれた昔は、世を背けとは思わなかっただろう。
意訳
いとしく思って私を育ててくれたあの頃は、まさか出家して世を捨てよとは思わなかったでしょうね。
語釈・文法注
- はぐくみ立てし
- 育て上げた。
和歌
- 作者
- 行尊(ぎょうそん) 1055–1135
源基平の子。園城寺の僧で、大峰山などで修行を重ね、のち天台座主・大僧正に至った。修行の旅の歌が多い。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十八・雑歌下・1813番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「熊野へまゐりて、大峰へ入らむとて、年頃養ひ立てて侍りけるめのとの許に遣しける」(熊野に参詣して大峰に入ろうというので、長年育ててくれた乳母のもとに贈った歌)。
解説
行尊の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、333頁(コマ176)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日