新古今和歌集 巻第十八 雑歌下 1777番
かき流す
書き流す言葉だけでも沈ませるな。わが身はこうして山川の水のように沈んでいても。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕詠んでおいた百首の歌を、源家長のもとに見せに贈った奥に書きつけました歌。
書き流す言葉だけでも沈ませるな。わが身はこうして山川の水のように沈んでいても。
意訳
書き流したこの歌だけは沈ませないでほしい。私自身はこうして山川の水のように埋もれていても。
語釈・文法注
- かき流す
- 書き流す。水の縁で「流す」。
和歌
- 作者
- 藤原行能(ふじわらのゆきよし) 1179–?
藤原伊経の子。世尊寺流の書家で、和歌所の寄人の一人として歌合などに出詠した。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十八・雑歌下・1777番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「よみて侍りける百首の歌を、源家長が許に見せにつかはしけるおくに書き付けて侍りける」(詠んでおいた百首の歌を、源家長のもとに見せに贈った奥に書きつけました歌)。
修辞
- 三句切れ
- 三句切れ。
- 体言止め
- 体言止め。
- 縁語
- 「流す」「沈む」「水」。
解説
行能の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、326〜327頁(コマ173)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日