古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十八 雑歌下 1757番

山里に

慈円(じえん)

山里で約束した庵は荒れてしまっただろうか。待たれようとさえ思わなかったのに。

作者
前大僧正慈圓(慈円)
  1. 1和歌所わかどころ和歌所わかどころわかどころにてにてにて、、、述懷じゆつくわい述懷じゆつくわいじゅっかいののの心こころ心こころこころををを詞書
  2. 2山里やまざと山里やまざとやまざとににに初句
  3. 3契ちぎ契ちぎちぎりしりしりし庵いほ庵いほいおややや二句
  4. 4あれぬらむあれぬらむあれぬらむ三句
  5. 5待ま待ままたれむとだにたれむとだにたれむとだに四句
  6. 6思おも思おもおもはざりしをはざりしをわざりしを結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕和歌所で、述懐の心を。

山里で約束した庵は荒れてしまっただろうか。待たれようとさえ思わなかったのに。

意訳

いずれ住もうと約束した山里の庵は、今ごろ荒れているだろう。そこで待たれる身になるとさえ思わなかったのに、出家の志はまだ果たせずにいる。

語釈・文法注

契りし庵
住むことを約束した庵。

和歌

作者
慈円(じえん) 1155–1225
関白藤原忠通の子で、九条兼実の弟、良経の叔父。天台座主を四度務めた。歴史書『愚管抄』を著した。率直で多彩な歌風で、『新古今和歌集』に西行に次ぐ九十二首が入る。家集に『拾玉集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第十八・雑歌下・1757番
歌体
短歌
状況
詞書「和歌所にて、述懷の心を」(和歌所で、述懐の心を)。

修辞

三句切れ
三句切れ。

解説

慈円の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、323頁(コマ171)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日