古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十八 雑歌下 1756番

打たえて

慈円(じえん)

まったく世に暮らす身ではないけれど、思いがけない筋にも罪があるのが悲しい。

詞書
「述懷の心をよめる」(前の歌と同じ詞書)
作者
前大僧正慈圓(慈円)
  1. 1打うち打うちうちたえてたえてたえて初句
  2. 2世よ世よよにににふるふるふる身み身みみにににははは二句
  3. 3あらねどもあらねどもあらねども三句
  4. 4あらぬあらぬあらぬ筋すぢ筋すぢすじにもにもにも四句
  5. 5罪つみ罪つみつみぞぞぞ悲かな悲かなかなしきしきしき結句

引用の仕方

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現代語訳

まったく世に暮らす身ではないけれど、思いがけない筋にも罪があるのが悲しい。

意訳

世俗にすっかり交わって暮らしているわけではないのに、思いもよらない方面で罪を作ってしまうのが悲しい。

語釈・文法注

うちたえて
まったく。下に打消を伴う。
あらぬ筋
思いがけない方面。

和歌

作者
慈円(じえん) 1155–1225
関白藤原忠通の子で、九条兼実の弟、良経の叔父。天台座主を四度務めた。歴史書『愚管抄』を著した。率直で多彩な歌風で、『新古今和歌集』に西行に次ぐ九十二首が入る。家集に『拾玉集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第十八・雑歌下・1756番
歌体
短歌
状況
詞書「述懷の心をよめる」(述懐の心を詠んだ歌)。

解説

慈円の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、323頁(コマ171)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日