古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十八 雑歌下 1732番

うれしさは

伊勢大輔(いせのたいふ)

うれしさは忘れようか。忍ぶ草のように、しのんでいるのですよ、秋の夕暮れに。

作者
伊勢大輔
  1. 1秋あき秋あきあきののの頃ころ頃ころころわづらひけるわづらひけるわずらいける、、、おこたりておこたりておこたりて、、、度々たびたび度々たびたびたびたびとぶらひけるとぶらひけるとぶらいける人ひと人ひとひとにつかはしけるにつかはしけるにつかわしける詞書
  2. 2うれしさはうれしさはうれしさは初句
  3. 3忘わす忘わすわすれやはするれやはするれやはする二句
  4. 4忍しの忍しのしのぶぶぶ草ぐさ草ぐさぐさ三句
  5. 5しのぶるものしのぶるものしのぶるものををを四句
  6. 6秋あき秋あきあきののの夕ゆふ夕ゆふゆうぐれぐれぐれ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕秋の頃病気をしていたのが治って、たびたび見舞ってくれた人に贈った歌。

うれしさは忘れようか。忍ぶ草のように、しのんでいるのですよ、秋の夕暮れに。

意訳

お見舞いくださったうれしさを忘れたりしましょうか。軒の忍ぶ草のように、秋の夕暮れにはあなたをしのんでいます。

語釈・文法注

忍ぶ草
シノブ。軒端などに生える。「しのぶ」を導く。

和歌

作者
伊勢大輔(いせのたいふ) 989?–1060?
大中臣輔親の娘。一条天皇の中宮彰子に仕えた。奈良から献上された八重桜を受け取る役を紫式部から譲られ、その場で詠んだ歌で名を上げた。
出典
『新古今和歌集』巻第十八・雑歌下・1732番
歌体
短歌
状況
詞書「秋の頃わづらひける、おこたりて、度々とぶらひける人につかはしける」(秋の頃病気をしていたのが治って、たびたび見舞ってくれた人に贈った歌)。

修辞

二句切れ
二句切れ。
序詞
「忍ぶ草」。
体言止め
体言止め。

解説

伊勢大輔の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、319頁(コマ169)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日