古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十八 雑歌下 1701番

ながれ木と

菅原道真(すがわらのみちざね)

流れ木と、立つ白波と、焼く塩と、どれがつらいのか。海の底では。

作者
菅贈太政大臣(菅原道真)
  1. 1浪なみ浪なみなみ詞書
  2. 2ながれながれながれ木ぎ木ぎぎととと初句
  3. 3立た立たたつつつ白波しらなみ白波しらなみしらなみととと二句
  4. 4やくやくやく鹽しほ鹽しほしおととと三句
  5. 5いづれかからきいづれかからきいずれかからき四句
  6. 6わたつみのわたつみのわたつみの底そこ底そこそこ結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

〔詞書〕「浪」を題に。

流れ木と、立つ白波と、焼く塩と、どれがつらいのか。海の底では。

意訳

海を漂う流木、立ち騒ぐ白波、焼かれる塩。海の中でどれがいちばんつらいのだろう。流されたわが身もそれに劣らずつらい。

語釈・文法注

からき
「辛い(塩からい)」と「つらい」を掛ける。
わたつみ
海。

和歌

作者
菅原道真(すがわらのみちざね) 845–903
学者・政治家。宇多・醍醐天皇に重用されて右大臣に至ったが、藤原時平らの讒言で大宰権帥に左遷され、配所で没した。死後に太政大臣を追贈され、のち天神として祀られた。
出典
『新古今和歌集』巻第十八・雑歌下・1701番
歌体
短歌
状況
詞書「浪」(「浪」を題に)。

修辞

掛詞
「からき」に「塩辛い」と「つらい」。
体言止め
体言止め。

解説

道真の歌で、この歌群の終わり。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、313頁(コマ166)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日