古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十八 雑歌下 1694番

霧立ちて

菅原道真(すがわらのみちざね)

霧が立って照る日のもとは見えなくても、わが身は迷うまい。身を寄せる所があるかと。

作者
菅贈太政大臣(菅原道真)
  1. 1霧きり霧きりきり詞書
  2. 2霧きり霧きりきり立た立たたちてちてちて初句
  3. 3照て照ててるるる日ひ日ひひのもとのもとのもとははは二句
  4. 4見み見みみえずともえずともえずとも三句
  5. 5身み身みみははは惑まど惑まどまどはれじはれじわれじ四句
  6. 6よるべありやとよるべありやとよるべありやと結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕「霧」を題に。

霧が立って照る日のもとは見えなくても、わが身は迷うまい。身を寄せる所があるかと。

意訳

霧が立ちこめて照る日のありかは見えなくても、私は迷うまい。いつか身を寄せる所があるだろうと思って。

語釈・文法注

照る日のもと
太陽のあるところ。天皇のいる都をたとえる。
よるべ
身を寄せる所。

和歌

作者
菅原道真(すがわらのみちざね) 845–903
学者・政治家。宇多・醍醐天皇に重用されて右大臣に至ったが、藤原時平らの讒言で大宰権帥に左遷され、配所で没した。死後に太政大臣を追贈され、のち天神として祀られた。
出典
『新古今和歌集』巻第十八・雑歌下・1694番
歌体
短歌
状況
詞書「霧」(「霧」を題に)。

解説

道真の歌。霧に隔てられた日を、讒言に隔てられた天皇の心にたとえる。

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出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、311〜312頁(コマ165)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日