新古今和歌集 巻第十八 雑歌下 1691番
天の原
大空に茜色にさし出る日の光には、どの沼がさし残されることがあろうか。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕「日」を題に。
大空に茜色にさし出る日の光には、どの沼がさし残されることがあろうか。
意訳
大空に赤々と昇る太陽の光は、どんな沼の隅々まで照らす。天皇の恵みも同じで、いつか私の身にも及ぶはずだ。
語釈・文法注
- あかねさし
- 茜色に照り映えて。
- さし残る
- 光が届かず残る。
和歌
- 作者
- 菅原道真(すがわらのみちざね) 845–903
学者・政治家。宇多・醍醐天皇に重用されて右大臣に至ったが、藤原時平らの讒言で大宰権帥に左遷され、配所で没した。死後に太政大臣を追贈され、のち天神として祀られた。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十八・雑歌下・1691番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「日」(「日」を題に)。
修辞
- 字余り
- 第二句。
解説
道真の歌。日の光に天皇の恩恵を重ね、赦免への望みを込める。底本は第四句を「さし殘るべき」とするが、「さえ残るべき」とする本もある。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、311頁(コマ165)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日