新古今和歌集 巻第十七 雑歌中 1684番
石上
古くなった昔の人を訪ねると、荒れた家で菫を摘んでいる。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕西院のあたりに以前知り合いだった人を訪ねましたところ、菫を摘んでいた女が、知らないと申しましたので詠みました歌。
古くなった昔の人を訪ねると、荒れた家で菫を摘んでいる。
意訳
昔なじみの人を訪ねてみると、その家は荒れはてて、知らない女が菫を摘んでいた。
語釈・文法注
- いそのかみ
- 「ふる」の枕詞。
和歌
- 作者
- 能因法師(のういんほうし) 988–1050?
俗名は橘永愷(ながやす)。若くして出家し、諸国を旅して歌を詠んだ。歌枕を集めた『能因歌枕』を著した。中古三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十七・雑歌中・1684番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「西院の邊にはやうあひ知れりける人を尋ね侍りけるに、菫摘み侍りける女、知らぬ由申しければ、よみ侍りける」(西院のあたりに以前知り合いだった人を訪ねましたところ、菫を摘んでいた女が、知らないと申しましたので詠みました歌)。
修辞
- 枕詞
- 「石上」。
解説
能因の歌。底本は結句を「すみれ摘むなり」とするが、「すみれ摘みけり」とする本もある。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、309頁(コマ164)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日