古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十七 雑歌中 1646番

嵯峨の山

藤原定家(ふじわらのさだいえ(ていか))

嵯峨の山の千年の古い道の跡をたずねて、また露を分けていく望月の駒よ。

作者
定家朝臣(藤原定家)
  1. 1後のち後のちのち白河院しらかはのゐん白河院しらかはのゐんしらかわのいん、、、栖霞寺せいかじ栖霞寺せいかじせいかじにおはしましけるににおはしましけるににおわしましけるに、、、駒引こまひき駒引こまひきこまひきのののひきわけてのひきわけてのひきわけての使つかひ使つかひつかいにてまゐりけるににてまゐりけるににてまいりけるに詞書
  2. 2嵯峨さが嵯峨さがさがののの山やま山やまやま初句
  3. 3千代ちよ千代ちよちよのののふるふるふる道みち道みちみち二句
  4. 4跡あと跡あとあととめてとめてとめて三句
  5. 5又また又またまた露つゆ露つゆつゆわくるわくるわくる四句
  6. 6もちもちもち月づき月づきづきののの駒こま駒こまこま結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕後白河院が栖霞寺においでになった時に、駒引の引き分けの使いとして参りました時に。

嵯峨の山の千年の古い道の跡をたずねて、また露を分けていく望月の駒よ。

意訳

嵯峨の山の、遠い昔からの古い道の跡をたどって、望月の駒が再び露を分けて進んでいく。

語釈・文法注

駒引
諸国から献上された馬を天皇が御覧になる儀式。
望月の駒
信濃国望月の牧の馬。

和歌

作者
藤原定家(ふじわらのさだいえ(ていか)) 1162–1241
藤原俊成の子。『新古今和歌集』の撰者の一人で、のち『新勅撰和歌集』を単独で撰び、『小倉百人一首』を選んだとされる。妖艶・有心の美を追求した新古今時代の代表的歌人。日記『明月記』、歌論書『近代秀歌』『毎月抄』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第十七・雑歌中・1646番
歌体
短歌
状況
詞書「後白河院、栖霞寺におはしましけるに、駒引のひきわけての使にてまゐりけるに」(後白河院が栖霞寺においでになった時に、駒引の引き分けの使いとして参りました時に)。

修辞

体言止め
体言止め。

解説

定家の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、302頁(コマ161)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日