新古今和歌集 巻第十七 雑歌中 1645番
いつとなき
いつということもなく小暗い小倉の山の陰を見て、日が暮れたと人が急ぐようだ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕法輪寺に住んでおりました時に、人が参詣してきて、日が暮れたといって急ぎましたので。
いつということもなく小暗い小倉の山の陰を見て、日が暮れたと人が急ぐようだ。
意訳
いつも小暗い小倉山の陰を見て、もう日が暮れたと思って、人は帰りを急いでいるようだ。
語釈・文法注
- をぐら
- 「小暗」と「小倉」を掛ける。
和歌
- 作者
- 道命法師(どうみょうほうし) 974–1020
大納言藤原道綱の子で、右大将道綱母の孫。天王寺別当を務めた。読経の美声で知られ、和泉式部との交渉を伝える説話がある。中古三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十七・雑歌中・1645番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「法輪寺に住み侍りけるに、人の詣で來て暮れぬとて急ぎ侍りければ」(法輪寺に住んでおりました時に、人が参詣してきて、日が暮れたといって急ぎましたので)。
修辞
- 掛詞
- 「をぐら」に「小暗」と「小倉」。
解説
道命の歌。底本は初句を「いつとなき」とするが、「いつとなく」とする本もある。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、302頁(コマ161)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日