古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十七 雑歌中 1647番

佐保川の

藤原忠実(ふじわらのただざね)

佐保川の流れのように長く続く家の身ではあるが、つらい世に出会って沈んでしまったことだ。

作者
智恩院入道前關白太政大臣(藤原忠実)
  1. 1なげくことなげくことなげくこと侍はべ侍はべはべりけるりけるりける頃ころ頃ころころ詞書
  2. 2佐保さほ佐保さほさお川がは川がはがわののの初句
  3. 3流なが流ながながれれれ久ひさ久ひさひさしきしきしき二句
  4. 4身み身みみなれどもなれどもなれども三句
  5. 5うきうきうき世よ世よよにあひてにあひてにあいて四句
  6. 6沈しづ沈しづしずみぬるかなみぬるかなみぬるかな結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

〔詞書〕嘆くことがありましたころ。

佐保川の流れのように長く続く家の身ではあるが、つらい世に出会って沈んでしまったことだ。

意訳

佐保川の流れのように長く続いてきた家柄の身だけれど、つらい世に出会って、すっかり沈んでしまった。

語釈・文法注

うきよ
「憂き世」と川の「浮き瀬」を響かせる。

和歌

作者
藤原忠実(ふじわらのただざね) 1078–1162
藤原師通の子。関白・太政大臣に至った。忠通・頼長の父。宇治に住み、知足院と号した。
出典
『新古今和歌集』巻第十七・雑歌中・1647番
歌体
短歌
状況
詞書「なげくこと侍りける頃」(嘆くことがありましたころ)。

解説

忠通の歌。底本は第四句を「うき世にあひて」とするが、「うき瀬にあひて」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、302頁(コマ161)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日