新古今和歌集 巻第十七 雑歌中 1606番
大淀の
大淀の浪に立つ浪が返らなかったら、松の変わらない色を見ただろうか。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕娘の斎宮に付き添って伊勢に下りまして、大淀の浦で禊をするといって。
大淀の浪に立つ浪が返らなかったら、松の変わらない色を見ただろうか。
意訳
大淀の浦に立つ浪が寄せては返すように、私も再び帰ってこなかったら、この松の変わらない緑を見ることはなかっただろう。
語釈・文法注
- ましや
- 反実仮想。
和歌
- 作者
- 徽子女王(斎宮女御)(きしじょおう) 929–985
醍醐天皇の皇子重明親王の娘。伊勢の斎宮を務めたのち、村上天皇の女御となり、斎宮女御と呼ばれた。琴と和歌にすぐれた。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十七・雑歌中・1606番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「娘の齋宮に具してくだり侍りて、大淀の浦にみそぎし侍るとて」(娘の斎宮に付き添って伊勢に下りまして、大淀の浦で禊をするといって)。
修辞
- 反実仮想
- 反実仮想。
解説
徽子女王の歌。底本は第二句を「浪に立つ浪」とするが、「浦に立つ浪」とする本もある。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、295頁(コマ157)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日