古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十七 雑歌中 1600番

須磨の關

慈円(じえん)

須磨の関で、夢を通さない浪の音を思いもしないで、宿を借りてしまった。

作者
前大僧正慈圓(慈円)
  1. 1五十首ごじつしゆ五十首ごじつしゆごじっしゅののの歌うた歌うたうたよみてよみてよみて奉たてまつ奉たてまつたてまつりしにりしにりしに詞書
  2. 2須磨すま須磨すますまののの關せき關せきせき初句
  3. 3夢ゆめ夢ゆめゆめをををとほさぬとほさぬとおさぬ二句
  4. 4浪なみ浪なみなみののの音おと音おとおとををを三句
  5. 5思おも思おもおもひもよらでひもよらでいもよらで四句
  6. 6宿やど宿やどやどをををかりけりかりけりかりけり結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕五十首歌を詠んで献上した時に。

須磨の関で、夢を通さない浪の音を思いもしないで、宿を借りてしまった。

意訳

須磨の関の浪の音が、関所のように夢路を通してくれないとは思いもよらずに、ここに宿を借りてしまった。

語釈・文法注

和歌

作者
慈円(じえん) 1155–1225
関白藤原忠通の子で、九条兼実の弟、良経の叔父。天台座主を四度務めた。歴史書『愚管抄』を著した。率直で多彩な歌風で、『新古今和歌集』に西行に次ぐ九十二首が入る。家集に『拾玉集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第十七・雑歌中・1600番
歌体
短歌
状況
詞書「五十首の歌よみて奉りしに」(五十首歌を詠んで献上した時に)。

解説

慈円の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、294頁(コマ157)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日