古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十六 雑歌上 1565番

葛の葉の

俊成女(藤原俊成女)(としなりのむすめ(しゅんぜいのむすめ))

葛の葉が裏を見せるように、恨みに返る夢の世を、忘れがたい形見の野辺の秋風よ。

詞書
「寄風懷舊といふことを」(前の歌と同じ詞書)
作者
皇太后宮大夫俊成女(俊成女(藤原俊成女))
  1. 1葛くず葛くずくずののの葉は葉ははののの初句
  2. 2うらみにかへるうらみにかへるうらみにかえる二句
  3. 3夢ゆめ夢ゆめゆめののの世よ世よよををを三句
  4. 4忘わす忘わすわすれがたみのれがたみのれがたみの四句
  5. 5野邊のべ野邊のべのべののの秋あき秋あきあき風かぜ風かぜかぜ結句

引用の仕方

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現代語訳

葛の葉が裏を見せるように、恨みに返る夢の世を、忘れがたい形見の野辺の秋風よ。

意訳

野辺の秋風が葛の葉を裏返すように、恨みに立ち返る夢のような世。それを忘れがたい形見のように、秋風が吹いている。

語釈・文法注

うらみ
「裏見」と「恨み」を掛ける。

和歌

作者
俊成女(藤原俊成女)(としなりのむすめ(しゅんぜいのむすめ)) 1171?–1254?
藤原俊成の孫で、養女となった。源通具の妻。後鳥羽院に仕え、千五百番歌合などで活躍した。余情に富む妖艶な歌風で、新古今時代を代表する女性歌人。
出典
『新古今和歌集』巻第十六・雑歌上・1565番
歌体
短歌
状況
詞書「寄風懷舊といふことを」(「寄風懐旧(風に寄する懐旧)」という題を)。

修辞

掛詞
「うらみ」に「裏見」と「恨み」。
体言止め
体言止め。

解説

俊成女の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、286頁(コマ153)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日