新古今和歌集 巻第十六 雑歌上 1499番
廻りあひて
めぐりあって見たのがそれなのかもわからないうちに、雲に隠れてしまった夜半の月だなあ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕幼いころからの友達であった人が、何年もたって行き会ったが、ほんのわずかで、七月十日ごろ、月と競うように帰っていったので。
めぐりあって見たのがそれなのかもわからないうちに、雲に隠れてしまった夜半の月だなあ。
意訳
久しぶりにめぐりあったのに、あなただとはっきりわからないうちに、夜半の月が雲に隠れるように帰ってしまった。
語釈・文法注
和歌
- 作者
- 紫式部(むらさきしきぶ) 978?–1014?
藤原為時の娘。一条天皇の中宮彰子に仕え、『源氏物語』を書いた。『紫式部日記』『紫式部集』もある。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十六・雑歌上・1499番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「早くよりわらはともだちに侍りける人の、年頃へて行きあひたる、ほのかにて、七月十日頃、月にきほひてかへり侍りければ」(幼いころからの友達であった人が、何年もたって行き会ったが、ほんのわずかで、七月十日ごろ、月と競うように帰っていったので)。
修辞
- 体言止め
- 体言止め。
解説
紫式部の歌で、百人一首57番。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、273〜274頁(コマ146)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日