新古今和歌集 巻第十六 雑歌上 1500番
月影の
月の光が山の端を分けて隠れてしまったら、背き捨てた憂き世を、私が眺めることになるのだろうか。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕皇太子と申しあげた時、少納言藤原統理が長年親しくお仕えしていたが、出家しそうな様子を見せたのをご覧になって。
月の光が山の端を分けて隠れてしまったら、背き捨てた憂き世を、私が眺めることになるのだろうか。
意訳
あなたが月が山の端に隠れるように世を捨ててしまったら、残された私は、あなたの背いたこの憂き世を、ひとり眺めることになるのだろうか。
語釈・文法注
和歌
- 作者
- 三条院(さんじょういん) 976–1017
第六十七代天皇。冷泉天皇の皇子。眼病を患い、藤原道長の圧力もあって在位五年で譲位した。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十六・雑歌上・1500番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「みこの宮と申しける時、少納言藤原統理、年頃なれつかうまつりけるを、世を背きぬべきさまにおもひたちけるけしきを御覽じて」(皇太子と申しあげた時、少納言藤原統理が長年親しくお仕えしていたが、出家しそうな様子を見せたのをご覧になって)。
解説
三条院の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、274頁(コマ147)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日