新古今和歌集 巻第十五 恋歌五 1417番
春行きて
春に去って、秋までとは思っただろうか。雁のようにかりそめではなく約束したのに。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕斎宮女御が春のころ里に下がって、長く参上しませんでしたので。
春に去って、秋までとは思っただろうか。雁のようにかりそめではなく約束したのに。
意訳
春に去っていった雁が秋に戻るように、秋まで帰らないとは思いもしなかった。かりそめの約束ではなかったのに。
語釈・文法注
- かり
- 「雁」と「仮」を掛ける。
和歌
- 作者
- 村上天皇(むらかみてんのう) 926–967
第六十二代天皇。その治世は「天暦の治」とたたえられた。宮中に和歌所を置いて『後撰和歌集』を撰ばせ、天徳四年(960)の内裏歌合を催した。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十五・恋歌五・1417番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「齋宮女御、春の頃まかり出でて久しくまゐり侍らざりければ」(斎宮女御が春のころ里に下がって、長く参上しませんでしたので)。
修辞
- 三句切れ
- 三句切れ。
- 掛詞
- 「かり」に「雁」と「仮」。
解説
村上天皇の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、256〜257頁(コマ138)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日