新古今和歌集 巻第十五 恋歌五 1387番
逢ふと見て
逢うと見て、何ということもなく明けてしまった。はかない夢の忘れ形見よ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕百首歌を献上した時に。
逢うと見て、何ということもなく明けてしまった。はかない夢の忘れ形見よ。
意訳
夢の中で逢えたと思ったら、何をするまもなく夜が明けてしまった。残ったのは、はかない夢の忘れ形見ばかりだ。
語釈・文法注
- ことぞともなく
- 何ということもなく。
和歌
- 作者
- 藤原家隆(ふじわらのいえたか(かりゅう)) 1158–1237
藤原俊成に和歌を学び、定家と並ぶ新古今時代の代表的歌人。『新古今和歌集』の撰者の一人。温雅で清澄な歌風で、生涯に六万首を詠んだと伝えられる。晩年は出家して壬生二品と呼ばれた。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十五・恋歌五・1387番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「百首の歌奉りしに」(百首歌を献上した時に)。
修辞
- 三句切れ
- 三句切れ。
- 体言止め
- 体言止め。
解説
家隆の歌。底本は第三句を「明けにけり」とするが、「明けぬなり」とする本もある。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、251頁(コマ135)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日