古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十五 恋歌五 1337番

思ひ入る

藤原家隆(ふじわらのいえたか(かりゅう))

思い入る身は、深草の秋の露のようだ。頼みにさせた行く末は、木枯らしの風なのか。

詞書
「水無瀬の戀の十五首の歌合に」(前の歌と同じ詞書)
作者
藤原家隆朝臣(藤原家隆)
  1. 1思おも思おもおもひひい入い入いいるるる初句
  2. 2身み身みみははは深草ふかくさ深草ふかくさふかくさののの二句
  3. 3秋あき秋あきあきののの露つゆ露つゆつゆ三句
  4. 4たのめしたのめしたのめし末すゑ末すゑすえややや四句
  5. 5木枯こがらし木枯こがらしこがらしののの風かぜ風かぜかぜ結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

思い入る身は、深草の秋の露のようだ。頼みにさせた行く末は、木枯らしの風なのか。

意訳

深く思いつめる私の身は、深草の秋の露のようにはかない。あの人が約束した行く末は、露を吹き散らす木枯らしの風になってしまうのだろうか。

語釈・文法注

ふか
「深し」と「深草」を掛ける。

和歌

作者
藤原家隆(ふじわらのいえたか(かりゅう)) 1158–1237
藤原俊成に和歌を学び、定家と並ぶ新古今時代の代表的歌人。『新古今和歌集』の撰者の一人。温雅で清澄な歌風で、生涯に六万首を詠んだと伝えられる。晩年は出家して壬生二品と呼ばれた。
出典
『新古今和歌集』巻第十五・恋歌五・1337番
歌体
短歌
状況
詞書「水無瀬の戀の十五首の歌合に」(水無瀬の恋の十五首歌合で)。

修辞

掛詞
「ふか」に「深し」と「深草」。
体言止め
体言止め。

解説

家隆の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、244頁(コマ132)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日