古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十四 恋歌四 1332番

尋ね見る

藤原定家(ふじわらのさだいえ(ていか))

尋ねてみるつらい心の奥の海よ。潮干の潟に貝がないように、言うかいもない。

詞書
「千五百番歌合に」(前の歌と同じ詞書)
作者
定家朝臣(藤原定家)
  1. 1尋たづ尋たづたずねねね見み見みみるるる初句
  2. 2つらきつらきつらき心こころ心こころこころののの二句
  3. 3おくのおくのおくの海うみ海うみうみよよよ三句
  4. 4汐干しほひ汐干しほひしおひのかたののかたののかたの四句
  5. 5いふかひもなしいふかひもなしいうかいもなし結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

尋ねてみるつらい心の奥の海よ。潮干の潟に貝がないように、言うかいもない。

意訳

あの人のつれない心の奥底を尋ねてみると、潮の引いた潟に貝がないように、何を言っても言うかいもない。

語釈・文法注

かひ
「甲斐」と「貝」を掛ける。

和歌

作者
藤原定家(ふじわらのさだいえ(ていか)) 1162–1241
藤原俊成の子。『新古今和歌集』の撰者の一人で、のち『新勅撰和歌集』を単独で撰び、『小倉百人一首』を選んだとされる。妖艶・有心の美を追求した新古今時代の代表的歌人。日記『明月記』、歌論書『近代秀歌』『毎月抄』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第十四・恋歌四・1332番
歌体
短歌
状況
詞書「千五百番歌合に」(千五百番歌合で詠んだ歌)。

修辞

字余り
第三句。
掛詞
「かひ」に「甲斐」と「貝」。

解説

定家の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、242頁(コマ131)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日