古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十四 恋歌四 1320番

消え佗びぬ

藤原定家(ふじわらのさだいえ(ていか))

消えかねている。心変わりする人の秋の色に、身を焦がす、木枯らしの森の下露は。

詞書
「千五百番歌合に」(前の歌と同じ詞書)
作者
定家朝臣(藤原定家)
  1. 1消き消ききえええ佗わ佗わわびぬびぬびぬ初句
  2. 2うつろふうつろふうつろう人ひと人ひとひとののの二句
  3. 3秋あき秋あきあきののの色いろ色いろいろににに三句
  4. 4身み身みみをををこがらしのこがらしのこがらしの四句
  5. 5森もり森もりもりののの下露したつゆ下露したつゆしたつゆ結句

引用の仕方

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現代語訳

消えかねている。心変わりする人の秋の色に、身を焦がす、木枯らしの森の下露は。

意訳

心変わりしていくあの人の冷たさに、身を焦がして、木枯らしの森の下露のように、消えそうで消えられずにいる。

語釈・文法注

こがらし
「焦がらし」と「木枯らし(の森)」を掛ける。

和歌

作者
藤原定家(ふじわらのさだいえ(ていか)) 1162–1241
藤原俊成の子。『新古今和歌集』の撰者の一人で、のち『新勅撰和歌集』を単独で撰び、『小倉百人一首』を選んだとされる。妖艶・有心の美を追求した新古今時代の代表的歌人。日記『明月記』、歌論書『近代秀歌』『毎月抄』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第十四・恋歌四・1320番
歌体
短歌
状況
詞書「千五百番歌合に」(千五百番歌合で詠んだ歌)。

修辞

初句切れ
初句切れ。
掛詞
「こがらし」に「焦がらし」と「木枯らし」。
体言止め
体言止め。

解説

定家の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、240頁(コマ130)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日