古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十四 恋歌四 1316番

さても猶ほ

藤原家隆(ふじわらのいえたか(かりゅう))

それでもなお訪れのない秋の夕べの、ゆふは山よ。雲を吹く風も峰に見えるだろうに。

作者
家隆朝臣(藤原家隆)
  1. 1和歌所わかどころ和歌所わかどころわかどころののの歌合うたあはせ歌合うたあはせうたあわせににに、、、深山戀みやまのこひ深山戀みやまのこひみやまのこいといふことといふことということををを詞書
  2. 2さてもさてもさても猶な猶ななほほお初句
  3. 3とととははわれぬれぬれぬ秋あき秋あきあきののの二句
  4. 4ゆふゆふゆうははは山やま山やまやま三句
  5. 5雲くも雲くもくもふくふくふく風かぜ風かぜかぜももも四句
  6. 6峯みね峯みねみねににに見み見みみゆらむゆらむゆらむ結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

〔詞書〕和歌所の歌合で、「深山恋(深山の恋)」という題を。

それでもなお訪れのない秋の夕べの、ゆふは山よ。雲を吹く風も峰に見えるだろうに。

意訳

それでもなお、あの人の訪れのない秋の夕べ。ゆふは山では、雲を吹き払う風の行方も峰に見えるだろうに。

語釈・文法注

ゆふは山
「夕べ」を響かせる。

和歌

作者
藤原家隆(ふじわらのいえたか(かりゅう)) 1158–1237
藤原俊成に和歌を学び、定家と並ぶ新古今時代の代表的歌人。『新古今和歌集』の撰者の一人。温雅で清澄な歌風で、生涯に六万首を詠んだと伝えられる。晩年は出家して壬生二品と呼ばれた。
出典
『新古今和歌集』巻第十四・恋歌四・1316番
歌体
短歌
状況
詞書「和歌所の歌合に、深山戀といふことを」(和歌所の歌合で、「深山恋(深山の恋)」という題を)。

解説

家隆の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、240頁(コマ130)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日