古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十四 恋歌四 1312番

里はあれぬ

寂蓮法師(じゃくれんほうし)

里は荒れてしまった。むなしい床のあたりまで、わが身は習いとなった秋風が吹く。

作者
寂蓮法師
  1. 1和歌所わかどころ和歌所わかどころわかどころにてにてにて歌合うたあはせ歌合うたあはせうたあわせししし侍はべ侍はべはべりしにりしにりしに、、、逢不過戀あひてあはざるこひ逢不過戀あひてあはざるこひあいてあわざるこいののの心こころ心こころこころををを詞書
  2. 2里さと里さとさとはははあれぬあれぬあれぬ初句
  3. 3空むな空むなむなしきしきしき床とこ床とことこののの二句
  4. 4あたりまであたりまであたりまで三句
  5. 5身み身みみははは習なら習ならならははわしのしのしの四句
  6. 6秋あき秋あきあき風かぜ風かぜかぜぞぞぞ吹ふ吹ふふくくく結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕和歌所で歌合をしました時に、「逢不遇恋」の心を。

里は荒れてしまった。むなしい床のあたりまで、わが身は習いとなった秋風が吹く。

意訳

里はすっかり荒れてしまった。独り寝のむなしい床のあたりまで、わが身にはもう慣れっこになった秋風が吹きこんでくる。

語釈・文法注

和歌

作者
寂蓮法師(じゃくれんほうし) 1139?–1202
俗名は藤原定長。藤原俊成の甥で養子となったが、定家が生まれると出家した。『新古今和歌集』の撰者に選ばれたが、完成前に没した。「三夕の歌」の一首「さびしさはその色としもなかりけり」で知られる。
出典
『新古今和歌集』巻第十四・恋歌四・1312番
歌体
短歌
状況
詞書「和歌所にて歌合し侍りしに、逢不過戀の心を」(和歌所で歌合をしました時に、「逢不遇恋」の心を)。

修辞

初句切れ
初句切れ。

解説

寂蓮の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、239頁(コマ129)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日