古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十四 恋歌四 1291番

忘れずば

藤原定家(ふじわらのさだいえ(ていか))

忘れないでいるなら、慣れ親しんだ袖も凍っているだろうか。寝られない夜の床の霜のむしろの上で。

作者
定家朝臣(藤原定家)
  1. 1攝政太政大臣せつしやうだいじやうだいじん攝政太政大臣せつしやうだいじやうだいじんせっしょうだいじょうだいじんののの家いへ家いへいえののの百首ひやくしゆ百首ひやくしゆひゃくしゅののの歌合うたあはせ歌合うたあはせうたあわせににに詞書
  2. 2忘わす忘わすわすれずばれずばれずば初句
  3. 3なれしなれしなれし袖そで袖そでそでもやもやもや二句
  4. 4凍こほ凍こほこおるらむるらむるらむ三句
  5. 5ねぬねぬねぬ夜よ夜よよののの床とこ床とことこののの四句
  6. 6霜しも霜しもしものさのさのさ筵むしろ筵むしろむしろ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕摂政太政大臣の家の百首歌合で。

忘れないでいるなら、慣れ親しんだ袖も凍っているだろうか。寝られない夜の床の霜のむしろの上で。

意訳

もしあの人も私を忘れずにいるなら、共寝に慣れた袖を涙で凍らせているだろうか。眠れない夜、霜の置いたむしろの上で。

語釈・文法注

さむしろ
むしろ。「寒し」を掛ける。

和歌

作者
藤原定家(ふじわらのさだいえ(ていか)) 1162–1241
藤原俊成の子。『新古今和歌集』の撰者の一人で、のち『新勅撰和歌集』を単独で撰び、『小倉百人一首』を選んだとされる。妖艶・有心の美を追求した新古今時代の代表的歌人。日記『明月記』、歌論書『近代秀歌』『毎月抄』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第十四・恋歌四・1291番
歌体
短歌
状況
詞書「攝政太政大臣の家の百首の歌合に」(摂政太政大臣の家の百首歌合で)。

修辞

三句切れ
三句切れ。
体言止め
体言止め。

解説

定家の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、236頁(コマ128)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日