新古今和歌集 巻第十四 恋歌四 1246番
霞むらむ
霞んでいる春の様子も知らず、時雨に降られながら、過ぎた秋の紅葉を見ている。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕春になってから参りますと奏上しましたが、そうもしなかったので、帝が「まだ年も改まらないのか」とおっしゃったお返事を、楓の紅葉につけて。
霞んでいる春の様子も知らず、時雨に降られながら、過ぎた秋の紅葉を見ている。
意訳
春霞のかかるころになったことも知らず、私はまだ時雨に濡れて、過ぎ去った秋の紅葉を見ているのです。
語釈・文法注
和歌
- 作者
- 徽子女王(斎宮女御)(きしじょおう) 929–985
醍醐天皇の皇子重明親王の娘。伊勢の斎宮を務めたのち、村上天皇の女御となり、斎宮女御と呼ばれた。琴と和歌にすぐれた。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十四・恋歌四・1246番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「春になりてと奏し侍りけるが、さもなかりければ、內よりいまだ年も歸らぬにやとの給はせたりける御返事を、かへでの紅葉につけて」(春になってから参りますと奏上しましたが、そうもしなかったので、帝が「まだ年も改まらないのか」とおっしゃったお返事を、楓の紅葉につけて)。
解説
徽子女王の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、228頁(コマ124)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日