古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十四 恋歌四 1243番

葛の葉に

村上天皇(むらかみてんのう)

葛の葉ではないわが身も、秋風が吹くにつけて、恨んでしまったことだ。

作者
天曆御歌(村上天皇)
  1. 1后きさい后きさいきさいののの宮みや宮みやみや、、、久ひさ久ひさひさしくしくしく里さと里さとさとにおはしけるにおはしけるにおわしける頃ころ頃ころころ、、、つかはしけるつかはしけるつかわしける詞書
  2. 2葛くず葛くずくずののの葉は葉ははににに初句
  3. 3あらぬあらぬあらぬ我わ我わわががが身み身みみももも二句
  4. 4秋あき秋あきあき風かぜ風かぜかぜののの三句
  5. 5吹ふ吹ふふくにつけつゝくにつけつゝくにつけつつ四句
  6. 6恨うら恨うらうらみつるかなみつるかなみつるかな結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

〔詞書〕后の宮が長く里においでになったころ、贈られた歌。

葛の葉ではないわが身も、秋風が吹くにつけて、恨んでしまったことだ。

意訳

秋風が吹くと葛の葉が裏を見せる。葛の葉でもない私も、秋風が吹くたびに、あなたを恨めしく思ってしまう。

語釈・文法注

うらみ
「裏見」と「恨み」を掛ける。
秋
「飽き」を響かせる。

和歌

作者
村上天皇(むらかみてんのう) 926–967
第六十二代天皇。その治世は「天暦の治」とたたえられた。宮中に和歌所を置いて『後撰和歌集』を撰ばせ、天徳四年(960)の内裏歌合を催した。
出典
『新古今和歌集』巻第十四・恋歌四・1243番
歌体
短歌
状況
詞書「后の宮、久しく里におはしける頃、つかはしける」(后の宮が長く里においでになったころ、贈られた歌)。

修辞

掛詞
「うらみ」に「裏見」と「恨み」。

解説

村上天皇の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、228頁(コマ124)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日