古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十三 恋歌三 1202番

賴め置く

鴨長明(かものちょうめい)

頼みにさせておく人もいない長等の山にさえ、夜が更けると、松風の声がする。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
鴨長明
  1. 1賴たの賴たのたのめめめ置お置おおくくく初句
  2. 2人ひと人ひとひともながらのもながらのもながらの二句
  3. 3山やま山やまやまにだににだににだに三句
  4. 4小夜さよ小夜さよさよ更ふ更ふふけぬればけぬればけぬれば四句
  5. 5まつまつまつ風かぜ風かぜかぜののの聲こゑ聲こゑこえ結句

引用の仕方

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現代語訳

頼みにさせておく人もいない長等の山にさえ、夜が更けると、松風の声がする。

意訳

約束して待つ人もいない長等の山でさえ、夜が更けると松風が「待つ」とでもいうように吹いている。

語釈・文法注

ながら
「無がら」と「長等」を掛ける。
まつ
「松」と「待つ」を掛ける。

和歌

作者
鴨長明(かものちょうめい) 1155?–1216
下鴨神社の禰宜鴨長継の子。俊恵に和歌を学び、和歌所の寄人となった。のち出家して日野の方丈の庵に住み、『方丈記』を著した。歌論書『無名抄』、説話集『発心集』もある。
出典
『新古今和歌集』巻第十三・恋歌三・1202番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

掛詞
「ながら」に「無がら」と「長等」、「まつ」に「松」と「待つ」。
体言止め
体言止め。

解説

長明の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、220頁(コマ120)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日