新古今和歌集 巻第十三 恋歌三 1197番
賴めずば
頼みにさせなかったら、人を待つという待乳の山であっても、寝てしまっただろうに。十六夜の月よ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕恋の歌として。
頼みにさせなかったら、人を待つという待乳の山であっても、寝てしまっただろうに。十六夜の月よ。
意訳
あの人が来ると約束しなかったら、名前は人を待つという待乳山でも、とうに寝てしまっただろうに。ためらうように出てくる十六夜の月を、こうして見ている。
語釈・文法注
- 待乳の山
- 大和国と紀伊国の境の山。「待つ」を掛ける。
和歌
- 作者
- 後鳥羽院(ごとばいん) 1180–1239
第八十二代天皇。譲位後に院政を行い、和歌所を置いて『新古今和歌集』の撰集を命じ、自らも撰歌と切継に深く関わった。承久の乱(1221)に敗れて隠岐に配流され、配所でも集の精選(隠岐本)を続けた。『新古今和歌集』では「太上天皇」と記され、三十三首が入る。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十三・恋歌三・1197番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「戀の歌とて」(恋の歌として)。
修辞
- 掛詞
- 「まつ」に「待つ」と「待乳」。
- 体言止め
- 体言止め。
解説
後鳥羽院の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、219頁(コマ119)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日