古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十三 恋歌三 1159番

夢とても

伊勢(いせ)

夢だとしても人に語らないで。枕が知るというので、手枕ではない枕さえしないのだから。

作者
伊勢
  1. 1忍しの忍しのしのびたるびたるびたる人ひと人ひとひとととと二ふた二ふたふた人ひと人ひとひとふしてふしてふして詞書
  2. 2夢ゆめ夢ゆめゆめとてもとてもとても初句
  3. 3人ひと人ひとひとににに語かた語かたかたるなるなるな二句
  4. 4知し知ししるといへばるといへばるといえば三句
  5. 5手枕たまくら手枕たまくらたまくらならぬならぬならぬ四句
  6. 6枕まくら枕まくらまくらだにせずだにせずだにせず結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

〔詞書〕忍んで会った人と二人で寝て。

夢だとしても人に語らないで。枕が知るというので、手枕ではない枕さえしないのだから。

意訳

今夜のことを夢だと思っても、人に話さないでください。枕は秘密を知るというので、腕枕のほかは枕さえしないでいるのですから。

語釈・文法注

知る
枕は恋の秘密を知るとされた。

和歌

作者
伊勢(いせ) 872?–938?
伊勢守藤原継蔭の娘。宇多天皇の中宮温子に仕え、宇多天皇の皇子を産んだ。のち敦慶親王との間に娘の中務(歌人)を産んだ。『古今和歌集』に女性歌人として最も多い歌が入る。三十六歌仙の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第十三・恋歌三・1159番
歌体
短歌
状況
詞書「忍びたる人と二人ふして」(忍んで会った人と二人で寝て)。

修辞

二句切れ
二句切れ。

解説

伊勢の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、212頁(コマ116)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日