新古今和歌集 巻第十二 恋歌二 1136番
面影の
面影の霞んでいる月が宿っていることだ。春は昔の春ではないのかと思う、袖の涙に。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕水無瀬の恋の十五首歌合で、「春恋」の心を。
面影の霞んでいる月が宿っていることだ。春は昔の春ではないのかと思う、袖の涙に。
意訳
春は昔と同じ春ではないのか。そう嘆いて流す袖の涙に、あの人の面影のように霞んだ月が宿っている。
語釈・文法注
和歌
- 作者
- 俊成女(藤原俊成女)(としなりのむすめ(しゅんぜいのむすめ)) 1171?–1254?
藤原俊成の孫で、養女となった。源通具の妻。後鳥羽院に仕え、千五百番歌合などで活躍した。余情に富む妖艶な歌風で、新古今時代を代表する女性歌人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十二・恋歌二・1136番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「水無瀬の戀の十五首の歌合に、春戀の心を」(水無瀬の恋の十五首歌合で、「春恋」の心を)。
修辞
- 三句切れ
- 三句切れ。
- 倒置
- 倒置。
- 本歌取り
- 業平「月やあらぬ春や昔の春ならぬわが身ひとつはもとの身にして」をふまえる。
解説
俊成女の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、206〜207頁(コマ113)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日