古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十二 恋歌二 1084番

海松こそ

二条院讃岐(にじょういんのさぬき)

海松布こそ潮が満ちると隠れる磯の草だろうが、袖までが浪の下で朽ちてしまった。

作者
二條院讃岐(二条院讃岐)
  1. 1戀こひ戀こひこいののの歌うた歌うたうたとてよめるとてよめるとてよめる詞書
  2. 2海松みるめ海松みるめみるめこそこそこそ初句
  3. 3入い入いいりぬるりぬるりぬる磯いそ磯いそいそののの二句
  4. 4草くさ草くさくさならめならめならめ三句
  5. 5袖そで袖そでそでさへなみのさへなみのさえなみの四句
  6. 6下した下したしたににに朽く朽くくちぬるちぬるちぬる結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

〔詞書〕恋の歌として詠んだ歌。

海松布こそ潮が満ちると隠れる磯の草だろうが、袖までが浪の下で朽ちてしまった。

意訳

潮が満ちると隠れてしまう磯の草は海松布だけのはずなのに、会う機会もないまま、私の袖まで涙の浪の下で朽ちてしまった。

語釈・文法注

みるめ
「海松布」と「見る目(会う機会)」を掛ける。
入りぬる磯
潮が満ちると隠れる磯。

和歌

作者
二条院讃岐(にじょういんのさぬき) 1141?–1217?
源頼政の娘。二条天皇に仕え、のち後鳥羽院の中宮宜秋門院に仕えた。「沖の石の讃岐」と呼ばれた。
出典
『新古今和歌集』巻第十二・恋歌二・1084番
歌体
短歌
状況
詞書「戀の歌とてよめる」(恋の歌として詠んだ歌)。

修辞

掛詞
「みるめ」に「海松布」と「見る目」、「なみ」に「浪」と「涙」。

解説

讃岐の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、197頁(コマ108)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日