新古今和歌集 巻第十二 恋歌二 1081番
下もえに
心の底でくすぶる恋に焦がれて死んでしまうだろう。その煙さえ跡もなく消える雲の果てが悲しい。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕五十首歌を献上した時に、「寄雲恋(雲に寄する恋)」。
心の底でくすぶる恋に焦がれて死んでしまうだろう。その煙さえ跡もなく消える雲の果てが悲しい。
意訳
人知れず恋い焦がれて、私はこのまま消えてしまうだろう。火葬の煙さえ雲にまぎれて跡も残らない、その果てがなんとも悲しい。
語釈・文法注
- 下もえ
- 表に出ずに燃えること。
和歌
- 作者
- 俊成女(藤原俊成女)(としなりのむすめ(しゅんぜいのむすめ)) 1171?–1254?
藤原俊成の孫で、養女となった。源通具の妻。後鳥羽院に仕え、千五百番歌合などで活躍した。余情に富む妖艶な歌風で、新古今時代を代表する女性歌人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十二・恋歌二・1081番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「五十首の歌奉りしに、寄雲戀」(五十首歌を献上した時に、「寄雲恋(雲に寄する恋)」)。
修辞
- 体言止め的な結び
- 体言止め的な結び。
解説
俊成女の歌で、巻第十二(恋歌二)の巻頭歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、197頁(コマ108)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日