古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十一 恋歌一 1050番

みかりする

柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)

御狩をする狩場の小野の楢柴のように、慣れ親しむことはまさらないで、恋ばかりがまさっていく。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
人麿(柿本人麻呂)
  1. 1みかりするみかりするみかりする初句
  2. 2狩場かりば狩場かりばかりばのをのゝのをのゝのおのの二句
  3. 3ならならなら柴しば柴しばしばののの三句
  4. 4なれなれなれはははまさらでまさらでまさらで四句
  5. 5戀こひ戀こひこいぞぞぞ增ま增ままされるされるされる結句

引用の仕方

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現代語訳

御狩をする狩場の小野の楢柴のように、慣れ親しむことはまさらないで、恋ばかりがまさっていく。

意訳

狩場の野の楢柴という名のように、あの人と慣れ親しむことは少しも増さらず、ただ恋しさばかりが増していく。

語釈・文法注

楢柴
楢の小枝。「なれ(馴れ)」を導く。

和歌

作者
柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ) 生没年未詳(七世紀後半〜八世紀初め)
持統・文武天皇の時代の宮廷歌人。『万葉集』を代表する歌人で、長歌・短歌ともにすぐれ、のちに「歌聖」とあがめられた。平安時代には人麻呂の作と伝える歌が多く、新古今集にもその名で多くの歌が入る。三十六歌仙の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第十一・恋歌一・1050番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

序詞
「みかりする狩場のをのの楢柴の」が「なれ」を導く。

解説

人麿の歌とされる。もとは『万葉集』巻第十二(3048番)の作者未詳歌。

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出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、191頁(コマ105)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日