新古今和歌集 巻第十一 恋歌一 1044番
五月雨に
五月雨に、そらとぼけて鳴く時鳥が、時節に鳴く声は、人もとがめない。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕返歌。
五月雨に、そらとぼけて鳴く時鳥が、時節に鳴く声は、人もとがめない。
意訳
五月雨の空で、とぼけたふりをして鳴く時鳥。その季節に鳴くのは当然なので、誰もとがめはしません。私もただ時節に合わせてお返事しただけです。
語釈・文法注
- そらおぼれ
- 知らないふりをすること。「空」を掛ける。
和歌
- 作者
- 馬内侍(うまのないし) 生没年未詳(十世紀末〜十一世紀初め)
源時明の娘。斎宮女御徽子、円融天皇の中宮媓子、のち中宮定子らに仕えた。中古三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十一・恋歌一・1044番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「かへし」(返歌)。
修辞
- 掛詞
- 「そら」に「空」と「そら(偽り)」。
解説
馬内侍の歌。底本は初句を「五月雨に」とするが、「五月雨は」とする本もある。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、190頁(コマ105)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日