古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十一 恋歌一 1036番

わが戀は

式子内親王(しょくしないしんのう)

わが恋は知る人もいない。せきとめている床の涙を漏らすな、黄楊の小枕よ。

詞書
「百首の歌の中に、忍戀を」(前の歌と同じ詞書)
作者
式子内親王
  1. 1わがわがわが戀こひ戀こひこいははは初句
  2. 2知し知ししるるる人ひと人ひとひともなしもなしもなし二句
  3. 3せくせくせく床とこ床とことこののの三句
  4. 4淚なみだ淚なみだなみだ洩も洩ももらすならすならすな四句
  5. 5つげのつげのつげの小枕をまくら小枕をまくらおまくら結句

引用の仕方

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現代語訳

わが恋は知る人もいない。せきとめている床の涙を漏らすな、黄楊の小枕よ。

意訳

私の恋を知っている人は誰もいない。黄楊の枕よ、床の上でこらえている私の涙を、人に漏らさないでおくれ。

語釈・文法注

せく
せきとめる。
つげの小枕
黄楊の木で作った枕。「告げ」を響かせる。

和歌

作者
式子内親王(しょくしないしんのう) ?–1201
後白河天皇の皇女。賀茂の斎院を務めた。藤原俊成に和歌を学び、内に秘めた激しい情を静かな調べで詠んだ。『新古今和歌集』に女性歌人として最も多い四十九首が入る。
出典
『新古今和歌集』巻第十一・恋歌一・1036番
歌体
短歌
状況
詞書「百首の歌の中に、忍戀を」(百首歌の中で、「忍恋」を)。

修辞

二句切れ
二句切れ。
掛詞
「つげ」に「告げ」と「黄楊」。
体言止め
体言止め。

解説

式子内親王の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、189頁(コマ104)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日