古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十一 恋歌一 1033番

思ひつゝ

後鳥羽院(ごとばいん)

思い続けて過ごしてきた年のかいもないのか。ただ予想するだけの夕暮れの空よ。

作者
太上天皇(後鳥羽院)
  1. 1水無瀬みなせ水無瀬みなせみなせにてをのこどもにてをのこどもにておのこども久戀ひさしきこひ久戀ひさしきこひひさしきこいといふことといふことということをををよみよみよみ侍はべ侍はべはべりしにりしにりしに詞書
  2. 2思おも思おもおもひつゝひつゝいつつ初句
  3. 3經へ經へへにけるにけるにける年とし年としとしののの二句
  4. 4甲斐かひ甲斐かひかいやなきやなきやなき三句
  5. 5たゞあらましのたゞあらましのただあらましの四句
  6. 6夕暮ゆふぐれ夕暮ゆふぐれゆうぐれののの空そら空そらそら結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕水無瀬で男たちが「久恋(久しき恋)」という題を詠みました時に。

思い続けて過ごしてきた年のかいもないのか。ただ予想するだけの夕暮れの空よ。

意訳

恋い続けてきた年月は、何のかいもなかったのか。今日こそはと期待するばかりで、むなしく夕暮れの空を眺めている。

語釈・文法注

あらまし
予想。期待。

和歌

作者
後鳥羽院(ごとばいん) 1180–1239
第八十二代天皇。譲位後に院政を行い、和歌所を置いて『新古今和歌集』の撰集を命じ、自らも撰歌と切継に深く関わった。承久の乱(1221)に敗れて隠岐に配流され、配所でも集の精選(隠岐本)を続けた。『新古今和歌集』では「太上天皇」と記され、三十三首が入る。
出典
『新古今和歌集』巻第十一・恋歌一・1033番
歌体
短歌
状況
詞書「水無瀬にてをのこども久戀といふことをよみ侍りしに」(水無瀬で男たちが「久恋(久しき恋)」という題を詠みました時に)。

修辞

三句切れ
三句切れ。
体言止め
体言止め。

解説

後鳥羽院の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、188〜189頁(コマ104)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日