古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十一 恋歌一 1008番

しるしなき

紀貫之(きのつらゆき)

何の効き目もない煙を雲にまぎれさせながら、年月を経て、富士の山のように燃えるのだろう。

作者
貫之(紀貫之)
  1. 1題だい題だいだいしらずしらずしらず詞書
  2. 2しるしなきしるしなきしるしなき初句
  3. 3煙けぶり煙けぶりけぶりををを雲くも雲くもくもににに二句
  4. 4まがまがまがへつゝへつゝえつつ三句
  5. 5世よ世よよををを經へ經へへててて富士ふじ富士ふじふじののの四句
  6. 6山やま山やまやまととと燃も燃ももえなむえなむえなむ結句

引用の仕方

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現代語訳

何の効き目もない煙を雲にまぎれさせながら、年月を経て、富士の山のように燃えるのだろう。

意訳

思っても何のかいもない恋の煙を雲にまぎれさせて、私は長い年月、富士の山のように燃え続けるのだろう。

語釈・文法注

しるしなき
効き目のない。

和歌

作者
紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第十一・恋歌一・1008番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

解説

貫之の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、184頁(コマ102)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日