古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十 羇旅歌 987番

年たけて

西行法師(さいぎょうほうし)

年老いて、また越えられると思っただろうか。命があったからこそだ、小夜の中山よ。

作者
西行法師
  1. 1東あづま東あづまあずまののの方かた方かたかたにまかりけるによみにまかりけるによみにまかりけるによみ侍はべ侍はべはべりけるりけるりける詞書
  2. 2年とし年としとしたけてたけてたけて初句
  3. 3又また又またまた越こ越ここゆべしとゆべしとゆべしと二句
  4. 4思おも思おもおもひきやひきやいきや三句
  5. 5命いのち命いのちいのちなりけりなりけりなりけり四句
  6. 6小夜さよ小夜さよさよののの中山なかやま中山なかやまなかやま結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕東国の方へ下った時に詠みました歌。

年老いて、また越えられると思っただろうか。命があったからこそだ、小夜の中山よ。

意訳

年老いて、もう一度この小夜の中山を越えられるとは思いもしなかった。命があったからこそだ。

語釈・文法注

思ひきや
思っただろうか、いや思わなかった。

和歌

作者
西行法師(さいぎょうほうし) 1118–1190
俗名は佐藤義清(のりきよ)。鳥羽院の北面の武士だったが、二十三歳で出家し、諸国を旅して歌を詠んだ。自然と人生の哀感を率直に詠み、『新古今和歌集』に最も多い九十四首が入る。家集に『山家集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第十・羇旅歌・987番
歌体
短歌
状況
詞書「東の方にまかりけるによみ侍りける」(東国の方へ下った時に詠みました歌)。

修辞

三句切れ
三句切れ。
四句切れ
四句切れ。
体言止め
体言止め。

解説

西行の歌。文治二年(1186年)、六十九歳で東大寺再建の勧進のため陸奥へ下った時の作。西行の代表作の一つ。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、180頁(コマ100)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日