新古今和歌集 巻第十 羇旅歌 986番
故郷へ
故郷へ帰ることは、明日なので、飛鳥川よ、渡らないうちに、淵と瀬を変えないでくれ。
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現代語訳
〔詞書〕初瀬に参詣して帰る途中、飛鳥川のほとりに泊まりました夜に詠みました歌。
故郷へ帰ることは、明日なので、飛鳥川よ、渡らないうちに、淵と瀬を変えないでくれ。
意訳
故郷へは明日帰るつもりだ。飛鳥川よ、私が渡らないうちに、淵と瀬を入れ替えたりしないでおくれ。
語釈・文法注
- あすか
- 「明日」と「飛鳥」を掛ける。
- 淵瀬
- 飛鳥川は淵と瀬が変わりやすく、世の無常にたとえられた。
和歌
- 作者
- 素覚(そかく) 生没年未詳(十二世紀)
平安後期の僧侶歌人。俗名は藤原家基とされる。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十・羇旅歌・986番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「初瀨に詣でて歸さに、飛鳥川のほとりに宿りて侍りける夜、よみ侍りける」(初瀬に参詣して帰る途中、飛鳥川のほとりに泊まりました夜に詠みました歌)。
修辞
- 掛詞
- 「あすか」に「明日」と「飛鳥」。
解説
素覚の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、180頁(コマ100)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日