新古今和歌集 巻第十 羇旅歌 903番
信濃なる
信濃にある浅間の嶽に立つ煙を、遠くの人も近くの人も、見とがめないことがあろうか。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕東国の方へ下った時に、浅間の嶽に煙が立つのを見て詠んだ歌。
信濃にある浅間の嶽に立つ煙を、遠くの人も近くの人も、見とがめないことがあろうか。
意訳
信濃の浅間山に立ちのぼる煙を、遠くの人も近くの人も、誰もが見て不思議に思わずにはいられないだろう。
語釈・文法注
- 遠近人
- 遠くの人と近くの人。
- やは
- 反語。
和歌
- 作者
- 在原業平(ありわらのなりひら) 825–880
平城天皇の皇子阿保親王の子。右近衛権中将などを務め、「在五中将」と呼ばれた。仮名序は「その心餘りて詞たらず」と評する。『伊勢物語』の主人公「昔男」のモデルとされる。六歌仙・三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十・羇旅歌・903番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「東の方にまかりけるに、淺間の嶽に煙の立つを見てよめる」(東国の方へ下った時に、浅間の嶽に煙が立つのを見て詠んだ歌)。
解説
業平の歌。『伊勢物語』第八段の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、165頁(コマ92)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日