新古今和歌集 巻第九 離別歌 893番
都をば
都を、心も上の空で出て行っても、月を見るたびに思い出してほしい。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕筑紫へ下る女に、月を描いた扇を贈るといって。
都を、心も上の空で出て行っても、月を見るたびに思い出してほしい。
意訳
都を心も上の空で旅立って行っても、月を見るたびに、都にいる私のことを思い出してください。
語釈・文法注
- 心の空
- 心が落ち着かないこと。「空」は月の縁語。
- おこせよ
- こちらへ寄こしてくれ。
和歌
- 作者
- 読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『新古今和歌集』では、『万葉集』の歌や古い歌集から採った歌、伝承の歌などが多い。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第九・離別歌・893番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「筑紫へまかりける女に、月出したる扇をつかはすとて」(筑紫へ下る女に、月を描いた扇を贈るといって)。
解説
作者未詳。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、163頁(コマ91)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日