古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第九 離別歌 887番

さりともと

西行法師(さいぎょうほうし)

それでもと、なおまた会うことを頼みにすることだ。死出の山路を越えるのではない別れは。

詞書
「遠き所に修行せむと立ち出でにけるに、人々別を惜しみてよみ侍りける」(前の歌と同じ詞書)
作者
西行法師
  1. 1さりともとさりともとさりともと初句
  2. 2猶なほ猶なほなおあふことあふことあうことををを二句
  3. 3賴たの賴たのたのむかなむかなむかな三句
  4. 4死出しで死出しでしでののの山路やまぢ山路やまぢやまじををを四句
  5. 5こえぬこえぬこえぬ別わか別わかわかれれれははは結句

引用の仕方

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現代語訳

それでもと、なおまた会うことを頼みにすることだ。死出の山路を越えるのではない別れは。

意訳

たとえ遠く別れても、なおまた会えることを頼みにしている。死出の山路を越えて行くのではない、生きての別れなのだから。

語釈・文法注

さりとも
それでも。
死出の山路
死者が越えていくという山路。

和歌

作者
西行法師(さいぎょうほうし) 1118–1190
俗名は佐藤義清(のりきよ)。鳥羽院の北面の武士だったが、二十三歳で出家し、諸国を旅して歌を詠んだ。自然と人生の哀感を率直に詠み、『新古今和歌集』に最も多い九十四首が入る。家集に『山家集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第九・離別歌・887番
歌体
短歌
状況
詞書「遠き所に修行せむと立ち出でにけるに、人々別を惜しみてよみ侍りける」(遠い所に修行しようと出かけた時に、人々が別れを惜しんで詠みました歌に)。

修辞

三句切れ
三句切れ。
倒置
倒置。

解説

西行の歌。底本は第二句を「猶あふことを」とするが、「なほあふことも」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、162頁(コマ91)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日