新古今和歌集 巻第九 離別歌 885番
君いなば
あなたが行ってしまったら、月を待つといっても、眺めやることだろう、東の方の夕暮れの空を。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕陸奥の国へ下る人に、餞別の宴をしました時に。
あなたが行ってしまったら、月を待つといっても、眺めやることだろう、東の方の夕暮れの空を。
意訳
あなたが陸奥へ行ってしまったら、月の出を待つといっても、きっとあなたのいる東の方の夕暮れの空を眺めることでしょう。
語釈・文法注
- いなば
- 行ってしまったら。
和歌
- 作者
- 西行法師(さいぎょうほうし) 1118–1190
俗名は佐藤義清(のりきよ)。鳥羽院の北面の武士だったが、二十三歳で出家し、諸国を旅して歌を詠んだ。自然と人生の哀感を率直に詠み、『新古今和歌集』に最も多い九十四首が入る。家集に『山家集』がある。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第九・離別歌・885番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「みちの國へまかりける人に、餞し侍りけるに」(陸奥の国へ下る人に、餞別の宴をしました時に)。
修辞
- 字余り
- 第三句。
- 体言止め
- 体言止め。
解説
西行の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、161頁(コマ90)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日