古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第九 離別歌 859番

北へ行く

紫式部(むらさきしきぶ)

北へ行く雁の翼にことづけてください。雲の上書きのように、手紙を書き絶やさないで。

作者
紫式部
  1. 1あさからずあさからずあさからず契ちぎ契ちぎちぎりけるりけるりける人ひと人ひとひとののの行ゆ行ゆゆきわかれきわかれきわかれ侍はべ侍はべはべりけるにりけるにりけるに詞書
  2. 2北きた北きたきたへへへ行ゆ行ゆゆくくく初句
  3. 3雁かり雁かりかりののの翅つばさ翅つばさつばさににに二句
  4. 4ことづてよことづてよことづてよ三句
  5. 5雲くも雲くもくものののうはがきうはがきうわがき四句
  6. 6かきかきかき絕た絕たたえずしてえずしてえずして結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕深い仲を約束した人が、行き別れましたので。

北へ行く雁の翼にことづけてください。雲の上書きのように、手紙を書き絶やさないで。

意訳

北へ帰っていく雁の翼に、手紙をことづけてください。雲の上に文字を書くように、便りを書き絶やすことなく。

語釈・文法注

雁の翅
雁は手紙を運ぶとされた(蘇武の故事)。
うはがき
手紙の上書き。

和歌

作者
紫式部(むらさきしきぶ) 978?–1014?
藤原為時の娘。一条天皇の中宮彰子に仕え、『源氏物語』を書いた。『紫式部日記』『紫式部集』もある。
出典
『新古今和歌集』巻第九・離別歌・859番
歌体
短歌
状況
詞書「あさからず契りける人の行きわかれ侍りけるに」(深い仲を約束した人が、行き別れましたので)。

修辞

三句切れ
三句切れ。
倒置
倒置。

解説

紫式部の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、156頁(コマ88)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日