古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第八 哀傷歌 851番

白玉か

在原業平(ありわらのなりひら)

白玉か、何かと、あの人が尋ねた時に、露だと答えて、消えてしまえばよかったのに。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
在原業平朝臣(在原業平)
  1. 1白玉しらたま白玉しらたましらたまかかか初句
  2. 2何なに何なになにぞとぞとぞと人ひと人ひとひとののの二句
  3. 3問と問ととひしときひしときいしとき三句
  4. 4露つゆ露つゆつゆととと答こた答こたこたへてへてえて四句
  5. 5けなましものけなましものけなましものををを結句

引用の仕方

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現代語訳

白玉か、何かと、あの人が尋ねた時に、露だと答えて、消えてしまえばよかったのに。

意訳

「あれは真珠かしら、何かしら」とあの人が尋ねた時、「露だよ」と答えて、露のように私も消えてしまえばよかった。

語釈・文法注

白玉
真珠。
けなまし
消えてしまえばよかった。

和歌

作者
在原業平(ありわらのなりひら) 825–880
平城天皇の皇子阿保親王の子。右近衛権中将などを務め、「在五中将」と呼ばれた。仮名序は「その心餘りて詞たらず」と評する。『伊勢物語』の主人公「昔男」のモデルとされる。六歌仙・三十六歌仙の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第八・哀傷歌・851番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

反実仮想
反実仮想。

解説

業平の歌。『伊勢物語』第六段(芥川)の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、154頁(コマ87)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日