新古今和歌集 巻第八 哀傷歌 819番
亡き人の
せめて亡き人の跡だけでもと思って来てみると、まるで別の里になってしまったことだ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕僧正明尊が亡くなった後、久しくたって、僧房なども岩倉に移してしまい、草が生い茂って、様子が変わってしまったのを見て。
せめて亡き人の跡だけでもと思って来てみると、まるで別の里になってしまったことだ。
意訳
せめて亡き師の住まいの跡だけでも見ようと訪ねてきたのに、すっかり様子が変わって、まるで別の里のようになってしまった。
語釈・文法注
- 岩倉
- 山城国の地名。今の京都市左京区。
和歌
- 作者
- 慶暹(きょうせん) 生没年未詳(十一世紀)
平安中期の天台宗の僧。律師の位にあった。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第八・哀傷歌・819番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「僧正明尊かくれて後、久しくなりて、房なども岩倉に取り渡して、草生ひ茂りて、ことざまになりけるを見て」(僧正明尊が亡くなった後、久しくたって、僧房なども岩倉に移してしまい、草が生い茂って、様子が変わってしまったのを見て)。
解説
慶暹の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、147〜148頁(コマ83)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日